鹿児島県の離島・沖永良部島にある空港といえば、沖永良部空港です。島の北部にある丘陵地帯に造られていて、年間の利用客数は9万人を下回る規模と言いますから、地元に住む人たちの足として利用されているほか、観光客の利用もあるもののさほど多くはないといった印象です。
滑走路は1350mということで、ジェット機の利用ができるほど長くはないことから、この空港を離着陸する飛行機のほとんどは小さめの飛行機であることが推測されます。空港の建物もさほど大きくなく、小ぢんまりとした外観はさほど利用客がないことをうかがわせます。
基本的に沖永良部島は離島のため、沖永良部空港から直行便で本州のどこか遠くにまで行くということは、できないと考えておいた方がいいと思います。たとえば大手航空会社が沖永良部と結んでいる路線は鹿児島空港のみとなっていましたから、沖永良部から鹿児島、鹿児島から本州のどこかを結んで移動していくということになります。
沖永良部空港で運行している他の航空会社も、那覇から徳之島を結ぶ経由地として沖永良部を発着することが多く、あくまで周辺地域への移動としての役割を果たす空港であると考えておくのがいいと思います。そのため、沖永良部から東京や、もっとも遠い北海道までの移動を考えているのなら、あるいはそれらの地域から沖永良部に行くことを考えるとしたら、飛行機利用であってもかなりの時間がかかってしまうのはやむをえないようです。
それでも航空機を乗り継いで、だんだんと沖永良部から離れていく、あるいは沖永良部に近づいていくという感覚は、貴重な体験になるのではないでしょうか。離島から大都市に行くのも、大都市から離島に行くのも、どちらも未体験の場合は何もかもが新鮮に映るでしょう。
小さな空港はそのこぢんまりとした外観に似合わず、大きな感動をもたらす旅の出発点となり、あるいは到着地点となる可能性もあります。