出雲空港は、宍道湖の西岸に位置して米子空港と共に山陰を代表する空港です。山陰地方は現在の新幹線網から外れているので、列車での移動に時間が必要となるため、東京や大阪からの移動には、現在でも飛行機での移動は一番便利として重宝され、利用されています。
出雲空港は、2010年に愛称を出雲縁結び空港としましたが。これは、大きな観光資源とも云える出雲大社に大変近い事を前面に出したのです。出雲大社は、空港からバスで約30分程度で移動する事が出来ます。この愛称決定は、出雲空港の特徴を明らかにして、出雲大社への空の窓口としての姿勢を明らかにしたものです。
尚、出雲は島根県に属しており、県庁所在都市である松江市へも出雲空港からの空港バスで移動する事が出来ます。
出雲空港には、三階建ての立派な空港ターミナルビルがあります。山陰の決して大都市とは云えない出雲としては、大きなターミナルビルを持っています。このターミナルビルには、以前は国内線と国際線のロビーがありました。不定期な国際便が運行していた時があったのですが、現在では国際線のロビーは廃止されています。今では、東京、大阪、福岡そして隠岐の四つの空港との間で定期便が運行されています。
隠岐空港との間で定期便を運行している空港は珍しく、当初同じく山陰の米子空港からも定期便が運行されていましたが平成10年に廃止になり、昭和50年から新しく大阪便が加わり、今は大阪空港と出雲空港から定期便が運行されています。出雲空港は、隠岐への空の便の窓口でもある空港なのです。歴史的にみれば、中世には隠岐は出雲の分国としての位置付でした。それが交通の面で今でも残っているのです。
出雲大社は、日本の古い神様を代表する古い神社です。出雲はその出雲大社の門前町として栄えてきました。そして出雲空港は、その出雲大社の門前空港として、今後も日本の地方空港としては、異彩の空港として歴史を積み重ねていく事になるのです。